2100年の生活学 by JUN IWASAKI

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2023.1.18

今晩、うちに幸子さんがくるというので、虎屋に行き、生菓子を3つ買う。で、幸子さんが銀座でDSMに立ち寄ってくれた際に、「お茶できるところないかな?」と聞かれ、「近くに虎屋がありますよ」なんて口を滑らせてしまった。滑らせたというか、正直に何も考えずにおすすめをしてしまった訳だが、せっかく生菓子を買いに行ったのに行かれたら困ると思い、幸子さんの虎屋好きを知っていたぼくは、ものすごい必死になって「虎屋は一時間待ちかもしれない、ほら一保堂はあちらに、他にはあっちにもあれが〜」とか、大嘘をついてみるも、まあ時すでに遅し。幸子さんの虎屋熱はおさまらず。幸子さんと家で合流、食事をしながら諸々の決め事。あの後、どこにいったのかと聞いたら「虎屋へ、ラッキーで全然混んでへんかった」と。まあそうですね。ラッキーだと思ってもらえたらなら、ぼくは幸子さんの幸せを一つ作ったことになる。
湯豆腐と巻き寿司などを食べる。その後、虎屋の生菓子を。食べてなかった生菓子があったらしく、結果的にはオッケー。本にサインをしてもらう。楽しいのと、やることに追われていたのとで、終電くらいで帰宅。家に泊まれる部屋さえあれば。 

2023.1.17

駐禁を取られたので、朝から交番に行くも手続きする機械がちょうどないと2箇所の交番で言われ、仕方なくレンタカーを返却に行ったのだが、久しぶりに恐喝に遭うような気分にされた。お金を払うつもりでいるにもかからずあれほどまでに脅されるというのは、彼自身も相当にストレスが溜まっているのだろうと察する。まあ、規約だからぼくがそれをきちんと守らなかったから仕方ないのだけれど、色々あり、朝から警察に行き、銀行に行き、レンタカーを返却し、朝10時にPOSTで中島さん、幸子さんと待ち合わせをし設営。約束していたコーヒーには間に合わず。中島さんと幸子さんはそこで初めて会う。夕方くらいまでみんなで在廊。

2023.1.16

朝からレンタカーを借り、パリに送るべき荷物を送り、代々木へ。幸子さんとは実に2014年以来8年ぶりに再会。なんだかそんな時間の経過を感じないような再会。
渡邉さんと富ヶ谷のLittle nap coffeeで待ち合わせし、今回の旅の目的であるAntiques Tamiserのある黒磯へ。営業。
渡邉さんが過去や未来を読める人と話をして、自分が何者でどこへ行くのかを教えてもらったという話をしていた時に、「教えてもらってとても心がリラックスしたというか、自分の居場所を見つけた感覚があった」と言っていた。なるほどーなんて思っているとその横で幸子さんが「知りたいような、自分で見つけたいような」とボソッと言っており、自分も知りたいという以上に見つけたいというタイプだなと思っていたせいなのか、ものすごくそれがクリティカルに感じた。結局、ポール・トーマス・アンダーソン監督『ファントム・スレッド』の中で出てきたアルマの「自分自身の方法で彼を理解したいと思っている」的な感覚なのだろうな。
ランチは、駅前のpicoというピッツェリアへ。
吉田昌太郎さん、高橋みどりさんに迎え入れられ、色々と黒磯を案内してもらう。おうちまで案内していただいた。帰り道は、宇都宮で餃子を食べる。一皿280円。
みんなを送り届け、24時前に帰宅。今日、実は、富ヶ谷で駐禁を取られてしまった。誰にも言えずにいた。

2023.1.15

 22時ごろ幸子さんから日本に到着しましたと連絡が入る。
「ついに!」という気分と、「もう!」という気分が同時にやってきたようだ。とても嬉しい。会うのは、2014年?ぶりなのだ。

2023.1.13

ポール・トーマス・アンダーソン監督『ファントム・スレッド』を鑑賞
主人公であるオートクチュールの仕立て屋レイノルズ・ウッドコックは、別荘地のレストランのウェイトレス、アルマと恋に落ちる。そこからどんどんとレイノルズの生活が狂い始める。そんなあらすじなのであるが、アルマの行動が癪に触ったレイノルズの姉シリル・ウッドコックが忠告するシーンがある。そこでアルマが「自分自身の方法で彼を理解したいと思っている」といいシリルの忠告を無視する。ぼくはそのシーンに興奮した。
まさにそれは、ぼくがそれを常々考えていることで、世界の本質や人生の意味や真理を知るためにぼくたちは生きているのかもしれないが、それを簡単に知ったり教えてもらったりしたところでなんてつまらないのだろうか。世界を自分自身の見方や方法で理解したい。それはぼくの一つのテーマである。

2023.1.12

実は、まだ腹痛が良くならない。病院に行ったのが、1/6なのでこれで1週間くらい経過することになる。慣れてきてしまったのだろうか、昨日から食べたいものを食べようというときにはどういうことか痛みは治っていた。
整体師の野口晴哉は、身体は常に良い状態というのは存在せず、どこかが痛いと言うことは他のどこかをかばっているという状態にあるのでそれは常に起きているのだという。一箇所の痛みのそれだけを治そうとするのは治療ではないのかもしれないし、この問題の本質を捉えられずにいるような気がする。
腹痛の原因は、腹に姿勢の悪さや運動不足やその他の箇所にあり、事件は現場で起きていること以上に根深い問題が潜んでいるように思えることもある。
というと大袈裟かもしれないが、お腹の痛みの理由は食べすぎているとか食べ物が悪いとか、そういう話ではない気もする。

2023.1.11

結婚1周年記念日なので、ステラを預けて、二人で過ごす。
シアターイメージフォーラムでピエール・エテックス監督『恋する男』『破局』を鑑賞。って、タイトルが結婚記念日に観るものではないかも、おかしいでしょう。その後、新橋のジュースバーで一杯飲み、銀座中央通りのCartierで結婚指輪を磨く。待っている間に隣にあったBills Ginzaでホットチョコレートを飲む。夜は銀座のOsteria GUCCIへ。至極のディナーを楽しむ。
結婚するだけでこうやって自分たちの放っておくと流れていってしまう日々の生活に一つの句読点をつけることができる、それは結婚が区切りになるという話ではなく、結婚が生み出す様々な出来事によるものが大きく、ハリのない日々にこうやって刺激と驚きを与えるのもまた結婚記念日という一つの句読点なのである。それがあるのとないのでは文章(人生)の意味が大きく変わってくることもある。