2100年の生活学 by JUN IWASAKI : 2024.10.5

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2024.10.5

 「ある意味ではいいよね」とぼくが大学生の頃からよく耳にするようになった。昔からある言葉かもしれないが、明確に覚えているのは、大学生の頃からだろう。
「本来の意味を踏まえるとそれほどだけど、ある意味ではいいよね」の省略か。
「真正面から見るとそれほど大したことないんだけど、横から見たらいいよね」とか「きちんと捉えるとそれほど大したことないけど、まあ違う側面もあるよね」とも言い換えられるだろう。ぼくらの生きる世界には、まさに「ある意味ではいいよね」が氾濫している社会だ。
真正面からきちんと捉えようとすると非常に大したことないものが溢れすぎてはいないだろうか。そろそろ「ある意味ではいいよね」というのをやめた方がいい、ぼくたちの社会を自分自身の言葉によって破壊することになりはしないだろうか。