日本に帰国することが近いことや、2つの展覧会の準備も急ぎ足で進めているので、なんだかんだとあれこれと頭から良いアイデアも悪いアイデアも溢れている。同時に考えているようで何も考えていないような気もする。
今日、久しぶりに太陽の元、商店街を一人で歩いた。たった50分程度のものだったが、なぜか自然を歩くよりも新しい発見があり、ぼくは人のある風景や人の作ったものが好きだと思ったし、そんなところに身を置きたいと思った。しかし、人の作った醜いものには身を置きたくない。
黙々と作業をするのは楽しいが、ふと我に帰らなければ自分を遠く遠く現実世界から引き離しているように思えてならない。現実と思考の差を埋めるかのように今日も筋トレをする。黙々と身体を屈伸させる。腹に溜まった何かを吐き出すかのように数字を数え、最後には大きく、声を出す。ステラはその動き、その声に反応するように尻尾を激しくふり寄ってきて邪魔をする。
身体は決して思考から離れてはならない。思考や趣味などは自分のものではなく、何よりも身体や自分の行動こそが自分自身である。そう、身体だけが何も裏切らない。夕食後、黒沢清『Cure』を鑑賞して、お灸をしてベッド。