2025.8.1

今週を最後にアムステルダムに引越しをするアヤさんとうちでディナー。本人がかもしだふデン・ハーグを懐かしむような語り口調とムード以上に、アムステルダムの新居を楽しみにしているというよりは、新しいステージや新しい環境、この悪く言えば少し飽き飽きしてしまうような、時に絶望的に苦しくなってしまうようなこの街からもう少し人との関わりを持つべき街へ移動することの喜びが言葉の節々、行動に垣間見えた。
彼女には、なんだかんだお世話になり、街の情報や時にゴシップをもらい、彼女がいなければ、それはそれで成立していただろうぼくのデン・ハーグでの日々ももちろん存在するが、彼女なしではもっと難しいものになっていただろうと容易に想像できる。特にずいぶんとステラの相手をしてくれた。
ぼくたちはいつまでこの街にいれるのだろうか、それはビザなどの実際的な問題ではない。飽きが来たり、ほかの街を羨んだり、活動のしづらさを強く感じてしまったり、正気を失わないだけの強い意志をこの街に対しても持ち続けられるか、すべての気持ちの糸が切れずにいれるだろうかということである。
ここに誰にも呼ばれたわけではない、誰にも必要とされていない、ただただ税金を払い、市井の人間として個人的な理由と葛藤を抱えて生きている。ホームだとも思っていなければ、懐かしむわけでもない、それでもぼくはこの海沿いの小さな街でいることを今選択している。はっきりとそう言えるか？