2025.5.22

ぼくは、イライラしたり気が狂いそうになると、いつもやること、やってしまうことがある。掃除と毛剃りである。
時々、誰かに怒りさえぶつけたくもないというほどにイライラしていることがあるが、そんな気持ちになると夜だろうが、むしろ夜中だろうが、異常なまでに拭き掃除とかシンクを磨きだすのだ。スカーティングボードや、冷蔵庫の中など日常の掃除では毎度触れないところまで拭きたくなる。自分でもこれを奇行だと思うが、掃除をすることによって自分の感情を吐き出している。時々、イライラすると発散するために、破壊したり、たくさん食べたりする人がいるようだが、ぼくの場合はそちらへは向かわず、いろいろなものを磨きたくなる。それから、こんなところで書くことなのかとも思うが、股間の毛も全て剃ってしまう。何かが嫌になるのだろう、自分に帰属している何かを思い切り切り捨てたくなるのだろうが、髪を全て剃り上げるという行為は一度やってずいぶん面倒な思いをしたので我慢しているのだが、自分でできる他者に色々言われずにかつ切り捨てられるものといえば股間の毛なのかもしれない。高校生とか大学生の頃は、イライラして気が狂いそうになると、すね毛などもよく剃っていたが、今では股間のみになった。隠れているし、日常生活に全く見えない。それがまた喜びである。掃除も毛剃りもイライラを解消していることを誰にも見えないのがいい。ぼくは、怒っていたが、もうそれを切り捨てたんだということを見せない。それから、何よりもとても綺麗に剃り上げることができる。シンクも磨けばすごく綺麗になる。今日も例に漏れずシンクの掃除と吹き掃除と毛剃りをした。夏目漱石はI love youを月が綺麗ですねと訳しなさい、と言ったが、ぼくはイライラして気が狂いそうになることをシンク磨きと股間の毛剃りだと訳したい。