朝4時過ぎに起きてミルクティを淹れる。開封してから少し時間が経っていたソイミルクは腐っているわけではないが少し嫌な味がした。それでも眠さのせいか、出発前の慌ただしさのせいか、特に気にするわけでもなく、捨てるわけでもなく飲み干した。見送るためにお土産でパンパンに詰まった黒いスーツケースを家の外に運び出す。家の外は特別真っ暗なわけでもなければ新しい日が来ているようにも思えなかった。まだ日曜日の夜の後悔をひきずったような、楽しかった時間を惜しんでいるような気もした。それでも、まだ街に住む人たちが目覚める前の誰の息もかかっていない静かで澄んだ空気を纏った時間がそこ少し生まれ始めていた。タクシーが迎えに来て、残される気持ちも汲み取らずに、遠慮もなくあっという間に行ってしまった。こういう時に、いつだって目的地に向かうのは簡単だなと思う。それは、未来がうまく行くかいまくいかないかは別として、とにかく次の目的地に向かって進むというのは精神的に健康的であり、簡単だということだ。残されるものは、いつだって心のどこかに寂しさを受け取り、日常という荒野に戻らなければならない。4時36分だった。そのままベッドに入り、読書でもしようかとkoboを手に取ったが、4行くらい読んでそのまま眠っていた。ステラが自分の部屋から鳴いているのが聞こえた。夢なのか、現実なのか、その合間をふらふらと行ったり来たりするようなうねりの時間を過ごし、そのせいか変な夢を見た。ぼくは、実家にいた。両親は白い革張りのソファに座っていた。ステラはケージの中で鳴き叫びながらうんちを撒き散らかしている。それも、かなり柔らかいめのものを大量に全身に飛び散らしながら。ぼくがケージを開けにいくと、そのうんちの中からマンガに出てきそうな3cmくらいの白いまきまきうんちが大量に出てきた。それをメレンゲのようだと思った。なぜか笑って、目が覚めた。大学生の頃に実家のソファで寝てしまい、夕飯の香りで目覚めた時のような無償の愛を受けながら、全身が包まれるような、力が抜けて浮遊しているような幸せな気持ちで目覚めた。カーテンの隙間から青空が覗いていた。
パンをこねる合間に文章を書いた。締め切りがあるので、毎日書くことに向かうようにしているが、なかなかいい文章が仕上がらない。1週間は特に出かけなければいけない予定がないので、来週に向けたステラの長時間留守番のトレーニングと、1ヶ月の予定をたてた。今日は、ラジオからSMERZ”You got time and I got money”が何度も流れている。
昨日、ステラの留守番が不安の種だということを話していたが、家の周りを歩きながら、不安というのはそれだけではない、その他にも小さな不安は街や日常の至る所に転がっていると思った。家の鍵を内鍵してしまったらどうしようか、もし川に落ちてしまったら、事故にあったら、火事が起きたら、考えても仕方ないことまでが不安なのである。
パンをこねる合間に文章を書いた。締め切りがあるので、毎日書くことに向かうようにしているが、なかなかいい文章が仕上がらない。1週間は特に出かけなければいけない予定がないので、来週に向けたステラの長時間留守番のトレーニングと、1ヶ月の予定をたてた。今日は、ラジオからSMERZ”You got time and I got money”が何度も流れている。
昨日、ステラの留守番が不安の種だということを話していたが、家の周りを歩きながら、不安というのはそれだけではない、その他にも小さな不安は街や日常の至る所に転がっていると思った。家の鍵を内鍵してしまったらどうしようか、もし川に落ちてしまったら、事故にあったら、火事が起きたら、考えても仕方ないことまでが不安なのである。