2100年の生活学 by JUN IWASAKI : 2024.8.5

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2024.8.5

夕方、ステラと海に行く。ビーチに来て毎日のように夕陽を眺めているが、サンセットは不思議なまでに毎日訪れる。太陽の動きがぼくたちの日常生活に溢れるもの、自分自身の身体を司るものであることには間違いないのだが、時間ばかりを気にしていると水平線に向かって進んでいく太陽が自分の生活や身体と関係を持っていることすら忘れてしまう。水平線をこえるからぼくたちはライトが必要なのだ。水平線をこえるからぼくたちは眠くなってくるのだ、快適な睡眠のために屋根と壁と布団が必要なのだ。衣服だって、そうだ。もし太陽が水平線を越えなかったら人間の生活様式は全く違うものだっただろうし、そもそも人間なんてこの地球に存在していなかったのではないか。
今日の夕陽は夏らしい雰囲気を持ち合わせていて、とても綺麗だった。太陽や海、自然を前にするといかに自分たちの生活が不要なものに溢れ、不要な悩みを抱えているかを感じずにはいられない。ぼくは海に住み続けることはできないだろう、山に籠ることもできないだろう。しかし、海や山から享受したものを現代の都市型の日常生活に取り込むことを求めている。ぼくは、美と醜さ、都市と自然、過去と未来のような一見相反するような間を漂うようにもしくは大股でどちらもを踏みながら進みたいと思っている。