2100年の生活学 by JUN IWASAKI : 2024.7.18

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2024.7.18

9月に東京で展示を控えるMarkから電話があり、いくつかの相談。どんな理由であろうとも、東京に行けるのは羨ましい。
昼食後、Gammaに木材を買いに行く。何かにつけて、人に相談してみると物事は拍子抜けするほど簡単であるとようなことによく出くわす。Eric Rohmerの映画の格言のようだ。今日も男性店員と話していると、理解のある青年で、経済的に合理的に仕上げる方法を考えてくれた。その合理性と小さなことをそれほど気にしないという性格が、なんともオランダ人という印象を与えた。「家具を作るわけではないのであれば、そんなに良い木材を使う理由がわからない、色なら塗ればいいし、少々の厚さの違いがそれほど大きな差を生むとは思えない」とズバズバとぼくの意見を切り裂くようなはっきりとしたアドバイスをぼくに与えてくれた。一部は納得しながらも、同時に納得いかない部分もあったが、全体的には納得させられるものだった。さらに青年は、ぼくを廃材コーナーに連れ、ここではどんなサイズの木材でもカットしてくれ一枚50セントで購入できることを教えてくれた。カットも無料である。結局、廃材コーナーから数枚と1枚のプライウッドを購入。予算が100ユーロだったが、彼のアドバイスで驚くことに20ユーロで済んだ。持ち帰ることに関して、ぼくの想定はかなり甘く、重さはそれほど問題ではないが、それ以上に両手を広げて腰に引っ掛けないと持ち歩けないようなサイズだったので、結局一度で持って帰れるようなサイズではなかった。半分をGammaのレジ横に置かせてもらい、トラムにプライウッドを乗せて持ち帰り、もう一度Gammaに取りに戻った。自転車でScheveningenのビーチに行き、平日の夕方をビーチで過ごす人々を横目に波の揺れを下半身に浴びせるように波間をぞろぞろと歩いた。やっとオランダでも夏らしい日差しと暖かさを感じる。ちょうど東京にいる米山さんとメッセージをしていて「こちらはやっと暖かくなってきました」とメッセージをしたところ、「うらやましい、こちらは地獄の暑さです」とメッセージがきていた。地獄のような暑さでさえ、四季の移ろいを感じられる土地に住むということに羨ましさを感じた。