2100年の生活学 by JUN IWASAKI : 2023.12.31

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2023.12.31

大晦日なので、大掃除。朝は、オリボーレンを買いに行く。オリボーレンは、正月の時期に食べるもので、ドーナツの起源といわれている。プレーンと、レーズン入りを3つずつ買う。買ってすぐに1つずつ食べるが、揚げたてだが、デン・ハーグで通りすがって露店で買ったのが一番うまいと思った。やはりお店によって少しずつ違うようである。
今住んでいる家は、1月10日までの滞在で、自分たちのものはほとんどないのだが、それでも大掃除をする。自分のものか自分のものじゃないかに関わらず自分の環境を形成する一つとなっているものだから、整理をして、大掃除をする。本棚などを整理したい気持ちも溢れてくるが流石に並び替えなどはせず背表紙の方向や角度を整える程度にする。自分でも人の家なのだからここまでする必要はないと思っているところもあるが、それは、気分的なものというか、ある種のメディテーションのようなものでもある。自分の心を整えるのにちょうどいい行為なのだ。16時ごろ、大掃除を終え、オリボーレンを食べながら一服。ステラの散歩に行くも、もう街は大晦日のお祭り騒ぎである。大きな買い物をして自転車を漕ぐカップル、大声で話しながら自転車を漕ぐ4人組、みんなどこか友人の家に集まるのに急いでいるようだった。ステラは、18時までは禁止されているはずの花火が打ち上がる音に怖がり歩かなくなった。もう歩きたくないと涙を浮かべた目でこちらを見てくるので、家まで担いで帰る。夜は、アンディーブをハムで巻いてベシャメルソースとローストしたベルジャン料理を食べる。2023年最後の食事。ガス・ヴァン・サント監督マット・デイモン、 ベン・アフレック主演『Good Will Hunting』を鑑賞。多分3度目くらい。ガス・ヴァン・サントがオランダ人家系ということで観たわけではない。大晦日は、ずっと何かを食べ続けたいので、サラミを切って食べ続ける。お腹がはち切れるほどになる正月が好きだ。クリスマスもそれだったが、ぼくは西洋文化圏のクリスマスのお腹がパンパンになっている時に感じる、静謐さをもった空気が好きだ。日本のお正月と同じように思うのだ。
大晦日は花火に注意と聞いていたが、相当である。花火が夜中26時くらいまで鳴り続ける。想像以上に物々しい。例えは悪いが、家の中にいると音だけしか聞こえないので、銃撃戦のど真ん中にいるようである。初夢くらいいい夢が見たいと思い、富士山の絵を描いて枕の下に敷いて寝る。一富士、二鷹、三茄子。2023年が終わるという実感が正直言って全くない。今年は引っ越しが多かった。聖子ちゃんとステラもよく頑張ってついてきているなという話をする。
こんな日記が一年の最後でいいのだろうか。最近更新していなかったので、挽回するように更新しているが、アベレージ80名の皆様、いつも読んでくださりありがとうございます。2024年は、出来事をつらつらと書くような日記ではなく、日々起きた出来事から自分の考えを展開するような日記が書けたらいいと思っています。まあいつも思っているのだけれど。今年も格別のご厚情をありがとうございました、それでは良いお年をお迎えください。