2100年の生活学 by JUN IWASAKI : 2023.11.22

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2023.11.22

朝5時に空港ホテルで起床。まだ、外は真っ暗で、部屋から見える高速道路の街灯やそこを走る車のライトが静かに照らしているのがすでに旅をしているような気分にさせられる。ここは、まだ大田区で、ぼくが9月まで住んでいたのと同じ区である。
5時20分ごろ、ホテルのラウンジでモーニング。バイキングだったので、納豆、のり、味噌汁、卵焼きに順番に手が伸びる、自然と和食のみになっていた。周りを見渡すと、結構たくさんの人が泊まっているんだなと思った。
6時すぎにステラを迎えに行く。エアポートリムジンで、成田に向かう。今回のぼくたちの懸念はここだった。エアポートリムジンにステラを乗せることができるのかどうか。犬好きのドライバーに当たったのか、ぼくたちの心配をよそにドライバーの彼はステラと戯れていた。ケージを荷物と共に預け、ステラをスリングに入れ抱えて乗り込む。飛行機に乗ったり、会えたと思ったらまた知らないペットホテルに行ったり、ステラも心が落ち着いていなかったのか、バスが動き出してすぐにぼくの膝の上で寝てしまった。
到着した成田で、TOO MUCH辻村さんと会う。ちょうど同日に韓国へ行く必要があったそうで、見送りに来てくれた。カフェで一服。ぼくたちの荷物の多さについて、32kg制限について話す。日常は嘘のようだけれど、信頼できる人はたまにいるよなと思う。
10時45分のブリュッセル行きに搭乗。機内では映画でも見ようと思っていたが、興味をそそる映画はなく、普段見ることがない日本のテレビをみたり、音楽を聴いたりして時間を過ごした。この3年くらいで腰痛や首背中凝りが癖ついてしまい、時に悲鳴をあげるほど苦しい時があるので、気をつけながら、トイレに行ったり、ストレッチをしたりしているが、他にそんな人はあまりみなかった。みんな各々に何か対策をしているのだろう。隣り合わせになった方が几帳面なのか、神経質なのか準備万端すぎて、肩が当たったりしないか、ゴソゴソしてしまわないか、などと心配してしまい落ち着かなかった。
ブリュッセルには17時に到着。ジュビロ磐田の18歳の後藤選手がいた、きっとベルギーのどこかのチームに移籍するのだろう。若手サッカー選手の移籍を見て、ベルギーにいることを少し実感した。大量の荷物も心配だったが、それ以上にステラが14時間どんな風に過ごしたのか、体調はどうか、元気か、気がかりだったので、急いで向かう。伊丹ー羽田間と違い、ステラは何もなかったかのようにとても元気そうだ。会った時は、かなり眠そうにしていたので、長時間のフライトに飽きて寝てたのだろう。心配していた水分だが、乾燥していたのか、ウォーターボトルから水は半分も減っておらず、あまり取っていないようだった。ぼくたちの大量の荷物も問題なく到着。ブリュッセル空港に早くついたので、ゲートをすぐ出たところにあるカフェで一服。聖子ちゃんは、ステラ・アルトワのパイン、ぼくはカプチーノ。なんでカプチーノを頼んだのだろうか。はっきり言ってコーヒーを飲みたい気分ではなかった。EURO2024予選フランス対ギリシャがテレビから流れていた。聖子ちゃんがアントワープ行きのタクシーを用意してくれていたので、乗り込む。プジョーの9人乗りのバン。日本では見ない規格である。めちゃくちゃ親切なドライバーで、日本にいるとめんどくさいことを嫌がる人が多いなと思っていたが、自分の感覚は間違えていなかったなと思った。彼は仕事にプライドを持って熱心である、荷物を運ぶのも全て手伝ってくれた。ぼくがヨーロッパ(ひとまず大きく括ることにするが)で好きなことの一つに、人々が自分の仕事にプライドがあるように感じることである。
St.VincentsHenriさんの紹介してもらったアントワープのSashaの家に到着し、荷物を置き、お腹が減って仕方ないのでフリチュールを食べに行く。