2100年の生活学 by JUN IWASAKI : 2023.11.21

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2023.11.21

13時に両親、弟に迎えに来てもらい、奈良のマンションを出て、おばあちゃんの家に向かう。いくつかの忘れ物をしたことに車の中で気付く。おばあちゃんちで、おにぎりと天ぷらそばを食べる。ぼってりとした古風な天ぷらで少し嬉しくなる。ぼくたちは出発に向けて心が騒いでいるし、他の家族はぼくたちが日本を離れることや最後の時間を惜しんでくれているようで、みんな自分の立場なりになんとなく忙しなくバタバタとしていた。ステラと実家の犬エルは状況をわかってか、全くわかっていないのか、見ていて気持ちがいいほどに庭で走り回っている。生ごみを埋めたところを掘り起こして怒られている。色々な人々の感情や、起きているそんな場所や出来事を全く気にしないと言ったように気持ちいいまでに太陽の光は降り注ぐ。ぼくはそんな忙しい人たちや感情を横に、ソファで爆睡していた。16時前におばあちゃんの家を出る。聖子ちゃんのお母さん、ぼくの家族が伊丹空港まで見送りに来てくれる。19時の便で出発だったことと国内線だったので、時間に余裕があり、みんなで空港内のカフェで一服。ついに出発するのだが、あまり実感がない。実感がないのは、日本国外への慣れなのか、今年の移動の多さなのか、ただ感情が欠落し始めているのか。羽田に到着して、ステラと再会。初めての飛行機だったからかちょっと興奮気味だった。この調子だと14時間の飛行に耐えられるのか少し心配ではある。目の周りが赤くなっていたので、きっと水分が足りなかったのかもしれない、ウォーターボトルは空になっていた。ブリュッセル行きでは、ペットボトルを大きい1Lのものに変えてみることにする。
ステラを羽田空港にあるペットホテルに預けて、ぼくたちも空港ホテルにチェックインする。ラウンジで一服。聖子ちゃんは、何かをロックで頼み、ぼくはジンジャエールベースのノンアルコールカクテルを注文。やっと一息ついたような気分である。心のどこかで空港ホテルに憧れていたので、とても嬉しい。