2100年の生活学 by JUN IWASAKI : 2022.6.6

Translate

2022.6.6

夜は、国立競技場で、日本代表vsブラジル代表の親善試合。もちろん現地に行くわけではなく、PCで観戦。中田英寿が小野伸二とスタジアムで観戦しているのがモニターに映り、なんだか心にぐさっと来るものがあった。ブラジル戦を最後に現役を引退したサッカー選手がブラジル戦を観戦しているというのもなんだか素敵な景色だし、中田英寿という人間のサッカーへの想いみたいな本心のようなものが、メディアによって紛糾されそうになっているのだなと感じた。
ネイマールだってそうだ、彼はメディアによって驚くほどのバッドイメージを付けられているが試合中の試合に対する姿勢とか、フリーキックの壁に入っている姿とかを見るとサッカー少年だし、素直に自分が活躍して勝ちたいんだろうなというのが感じられる。もちろん、親善試合なので、リラックスしているとは思うけれど、それでもメディアによるネイマール像とかけ離れていたので正直驚いた。ぼく自身ネイマールをそれほど追ってきた人間ではないので、余計にメディアイメージに侵されていた一人なのだろうけれど。
そんなことを考えていると、やっぱり本物を見ることが一番だなと思った。それについての考察とか噂とか、そういうものはたくさんあるけれど、何よりも自分の目で確かめるというのが一番だ。それはスポーツだとか作品だとかだけではなくその土地に行くとか、食べるとかそんな単純なことにも同じように当てはまる。
試合自体は、もちろん日本代表が勝てば嬉しいし、ゴールを見たかったけれど、0-1の敗戦。正直、森保さんになって無得点での惜敗っていうのが多い。オリンピックだってそうだった気がする。印象的なのは、スペイン相手に0-1の惜敗。守れるけど勝てない。プレミアリーグで、スパーズがコンテと組んでやっていたようなサッカーが強豪国相手にはうまく機能するのではないかといつも思ってしまう。だけれど、ソンフンミンもいなければハリーケインもいない。個人的には、古橋はシュートの質やテクニックなどを見ていると、ソンみたいになれそうな気がするんだけどな。個人的には、南野、古橋、伊東の3トップが見てみたい。その下に守田、田中かな。相手に合わせて守田、鎌田も良さそう。鎌田、守田はかなりうまく行く気がしてる。
今日の試合は、後方からのしっかりしたビルドアップを意識的にしていて、個人的には嫌いではないけれど、いつから森保さんがこんなトレンドのサッカーをするようになったのかと少し不思議に思った。中継で見ているともう少し持ち出したらいいのにと思うシーンが散見できたが、きっとプレーしている当事者は、威圧感とか個人間の距離とか、持ち出しの不慣れさとかそういう部分を感じながらプレーしていたのだろう。疲れると視野も狭くなるし。あとは、単純に持ち出すということは視野や角度を変えるということだし、対峙する選手だけではなくて、ブラジルチームの連動性に恐怖を感じていたのかもしれない。聖子ちゃんが見ながら「ブラジルはフォーメーションが崩れないね」と言っていて、確かにと思わされた。それほどチームとしてのルールというか決まりや意思疎通が明確なのかもしれない。ブラジル代表のようにいろんな国のリーグで戦っている選手を一つのチームにまとめて試合をするのはそう簡単ではないはずだから、一人一人のサッカー理解度が高く優秀な選手が多い印象。昔のこの力で派手なブラジル代表とはまた違って、抑制の効いたいいチームだなと思った。
さて、日本代表の中継のつまらなさは無視するとしても、メディアの煽り方含めとにかく日本では何事にも幼稚すぎる。それは日常生活においてもそういう風に見える。本物がないのでは?と思ってしまう。いや、ある。本物は日本にもたくさん存在する。歴史を見ればそれは明らかだ。突然サッカーを語る、か?