2100年の生活学 by JUN IWASAKI : 2024.9.16

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2024.9.16

人間は、日々見ているものや聞いているもの、話しているものから少しずつ影響を受け、自分自身を形成している。どこに住むか、何を選択するか、はその人の選択と決断であり、もちろん生まれた環境や土地にも大きく依存することになるが、それでも度胸、勇敢さなどが物事の決断には常に付きまとう。
数日前にも書いたが、ここのところずっと思うのが、髪型や服装を含めた身なりを気にせずに過ごしていると気付けば自分が自分が思っているのとはとてつもなく遠いところにいることを実感するということだ。こんなはずじゃなかった、こんな人生を送るつもりはなかったんだと今思ったとしてもそれは自分の人生の蓄積と少々の運とが積み重なっったって結果でしかなく、ぼくは昔はこうだったんだと言ったところで、今ここで出会って話している人にはその今の話し方や身なりでしか人間は判断できない。目の奥にある美しさやジェスチャー、佇まいにはこれまでの蓄積が宿っているが、20代の初めはちょっと有名なミュージシャンで全国をツアーしたんだと言ったとてわからない。もちろん、20代ミュージシャンで全国ツアーをしていたら勇敢さや振る舞いに貫禄のようなものが付いていてもおかしくない。
結局、勇敢さと度胸を持って、その時自分が決めたベストな選択を選択し、自分のやることを積み重ね、その経験を顔の皺とか色とか、手のぶ厚さとかに染めていくことしかできないのだ。昔からぼくは裸でも、何をやっている、何かやっているんじゃないかと思わせるような、裸でも堂々と出来るほどに自分の人生に自信を持った選択をしてきた大袈裟でない飄々とした人間に憧れている。