昨日突然、ランドロードからメールがあり、明日会いましょうということだったので6回ほどデン・ハーグには通っているが、ついに初めて電車でデン・ハーグへ。いつもバスに乗っていた。理由は移動時間はほとんど変わらないので単純に安いからだった、50分くらい乗っているだけで到着するし、空いていれば隣に誰も座ることはないし、車内で充電もできるし、待っている間にいかにもお金がなさそうな団体家族とか、荷物が異常に多い人とかがいてなんとなく物々しい雰囲気を感じる事もあるが、総じて問題はない。ただ、アムステルダムからデン・ハーグ間は、バスにしか乗ったことがなかったので勝手に金額の違いもあるので、電車が快適かと思っていた。金額は、だいたいバスが€3.9、電車だと€16である。実際は、ホームにつくと乗ろうと思っていた電車がキャンセルになっていて、寒いホームで待ちぼうけ。遠回りして乗り継ぎをしてデン・ハーグへ向かうことになった。乗ってしまえば車内はかなり快適である。これならはっきり言ってバスのほうが時間が読めるなと思ってしまった。いや、どちらも時間が読めないなと言った方が正しいかもしれない。デン・ハーグセントラル駅前のCafe Bartineでコルタードを二つ注文。トラムに乗って、ランドロードのLiesbethとTim会う。家の中で立ち話しましょうと招き入れてくれた。楽しく話しましょうということでお茶を入れてくれたのだが、ここから全てがジャッジされているようでドキドキした。コートをどんな風にかけるか、お茶やお茶菓子として一緒に出してくれたパネットーネに先に手をつけるか、カウンターにもたれかかるのか、手をかけるのか、姿勢はどうか、足を組まないかどうか、笑顔かどうか、会話のテーマの選び方、相槌の打ち方など。あまり堅苦しくならないように、ナチュラルに自分の話とパネットーネの話をなじませるために、「パネットーネ好きです」とかいう安直な会話ではなく、「オランダに来てもう一ヶ月くらいだけれど、ずっと家探しが忙しくて、なかなか今の家も落ち着かないから年末という気分に馴染めずにいたんだけれど、昨日マーケットで食材を買って、このパネットーネをみたらやっとクリスマスが来たんだなっていう気分になってきました。」と話を展開してみる。我ながらいい会話の入りだったんじゃないかと思った。LiesbethとTimがハネムーンで日本に行ったという話や、ぼくらがこれまでどんなところで生活していたのかとか、なんでオランダに来たのかとかを話す。自分のことばかりを話しすぎないように、できるだけ質問をして質問によって自分が何を考える人なのかを伝えようと試みたが、彼女たちは実際にはどう感じたのだろうか。母の友人である伊藤京子さんがぼくたちの送別会で実家のお店に来てくださった時に、ぼくの母よりも先に食事に手をつけなかったのをみて、ものすごく社交の場に慣れているのだろうなと感心したのだが、この場で生きたように思う。それにちひろさんからもらったお茶をお土産として渡させてもらった。ちょうど良いサイズで、未開封のものがそれしかなかったのである。友人からもらった餞別を大事な機会にある意味生贄のように使ってしまい、申し訳ない気持ちと同時に、心の底から感謝している。無事に楽しく話も終わり、これで大丈夫だろうと思った最後に「今日は3組に会って少し疲れたので、決めたら連絡するね」と言われ、腰が砕けそうになった。面談は最後の一組になったからするもんだと勝手に思い込んでいたからだ。電車で帰ろうとするもデン・ハーグからアムステルダム行きは全て運休になったとのことで、ユトレヒト経由でアムステルダムへ帰る。思っていた以上に時間がかかってしまった。はっきり言ってバスのほうが時間がよめるな。家に帰ったら19時で、ステラは寝起きの顔で迎えてくれた。6時間以上の留守番をすることができた。Noordermarktで買ったフレッシュキノコミックスでリゾット。