2100年の生活学 by JUN IWASAKI : 2023.12.16

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2023.12.16

土曜日なので、午前中にNoordermarktファーマーズマーケットへ行く。ステラを連れて行くが、アムステルダムに来てからステラとの移動が、うまくできないでいる。理由は、ステラが興奮しすぎてぐいぐいと興味の矛先があっちこっちと変わってしまうからだ。朝の散歩は、トレーニングを兼ねて、公園に行っていることが多いので、その時はゆっくりと矯正しながら歩いているので、それほど辛い思いはしないのだが、こうやってトレーニングなしにどこか目的地へ向かうときには、困ったねということもできないほどに二人とも困っているのだ。ぼくたちにとっては散歩しながらの会話が一番のコミュニケーションであるはずなのに、ここのところあまり会話ができずにいる。それほどにお互いに今の現状に落ち込み、イライラとしている。そろそろこれはまずいねと話していると、今滞在している家には庭があり、そこに猫や鳥がたくさん来る。それをステラが家の中からずっと追い回しいているので、何かを追い回すことが癖になってしまっているんじゃないかという結論になった。
Noordermarktで、ソーセージとパスニップ、キャロット、フェンネル、サボイキャベツを購入。先週は大雨だったので、晴れているだけでこんなに買い物がしやすいのかと、天気がぼくたちの生活に与える影響について身をもって感じた。
15時過ぎからGalerie Water van Leeuwenで開催されているVan ZoetendaalのBook dayへ。ぼくの写真集を買ってくれてMark van den Brinkが展示をしている。Van ZoetendaalのファウンダーWillemと少し話をし、帰る。結局Markには会えず。
先日、Oficinaに行ったときに臨時休業の張り紙がないのがなんとも奇妙だなと思ったが、もうこの国では紙というものを廃止しいているかのようにコピー代は白黒コピーが1ユーロ、もしUSBを持っておらずメールでデータを送信して印刷する場合は、作業日が2.5ユーロ追加される。他にもいくつかお店はあるだろうが、それにしても、1枚の白黒コピーするのに3.5ユーロは何がなんでも厳しいなと思ってしまう。Galerie Water van Leeuwenで本を一冊買ったのだが、本を手に取った際に、WillemからI make booksと言われ、その自信とシンプルさにカッコよさを感じてしまった。継続してきたことの力と、複雑な内容を単純に見せる力、1950年生まれだというから経験というのはすごい。カードで支払えるかと尋ねたところ、胸から色々と書かれたメモ紙と鉛筆を取り出し、名前と電話番号を聞かれた。後で、支払いの口座送りますとのことだった、白黒コピーが1ユーロする国でまだこうやって紙にメモをする人がいることがぼくにとってはなんとなく救われるような気持ちになった。WillemのようにI make booksと自分のやっていることを一言で言えるような人間になりたいという話を聖子ちゃんとしながら歩いて帰った。