2100年の生活学 by JUN IWASAKI : 2023.11.26

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2023.11.26

昼に、今夜アムステルダムまで送ってくれるドライバーChrisが家まで荷物を取りに来てくれる。街を散策し、CronopiOで一服。その後、フリチュールを買って、帰宅。フリチュールを食べながら、Sashaを待つつもりが、もうすでにSashaは家に来ている。なので、荷物をピックアップして別れを伝え、アムステルダムへ移動。UberでChrisとの待ち合わせ場所まで行き、Chrisにアムステルダムまで乗せてもらう、それがぼくたちのプランである。フリチュールを食べながら、アムステルダム行きのドライバーのChrisを待つつもりが、乗り込む予定のUberが30分も来ない。そして雨も降ってきた。やっと来たUberにステラを隠して乗り込む。こっちで待っているって言っただろ、こんなところで待ち合わせする方が悪いなどと言い合いをしながら、とにかく急いで行って欲しいと伝える。フランス語訛りの英語で怒られることには割となれているので、こちらも応戦。そんなことよりもステラが吠えないかが心配だ。吠えたらそこで、終了である。待ち合わせしているChrisとも会うことができない。Daniela Gregisの大判のスカーフを首に巻いていたので、ステラごと包み込む。ハイウェイでChrisと待ち合わせをしているので、Uberでそのスポットまで。ハイウェイでトラフィックに捕まり、待ち合わせの18時半を超えてしまっている。若者たちが練り歩いているので、とても人気のコンサートがあるらしい。Uberドライバはぼくたちの状況など知らないので、呑気に運転している。ぼくたちのいる車線とは対岸の車線でCrhisと待ち合わせをしているが、どう見てもぼくたちのいる車線は動く気配がない。Chrisも約束があるのでアムステルダムに到着するべき時間があり、早く出発したいけれど、ぼくたちの荷物もあるので、どうしても出発することができない。何度も電話越しに怒鳴られている。こちらはステラを隠してUberに乗っている。Uberドライバーはまだ呑気に音楽を選曲していた。もう待てないということで、車が止まった瞬間に「ここでいい」とだけ伝え、車から飛び出す。反対車線に走って渡る。ドライバーChrisとハイウェイで奇跡のような再会をし、乗り込む。タクシーからハイウェイで飛び降り、また反対車線にある車に乗り込むのは、パパラッチから逃げるスターか、夜逃げか、のどちらかでしかない。ぼくたちはどう見ても後者である。めちゃくちゃだったけど、we are on same car nowとChrisが言っていた時にはなぜかお互いに協力者のような気持ちになった。数分して、BlondieのCall meがかかった時には、この辛すぎる移動は、この曲のおかげで成功に向かっているのだろうなと思い助手席で笑いが止まらなかった。そのままぼくは爆数。到着したよと言われ、降り立った場所はAmsterdam Amstelというアムステルダム郊外の駅前。二人では運ぶことができない荷物を全部降ろされ、絶望的な気持ちになる。ここにくればタクシーでもなんでもあると思っていたが、そんな場所ではなさそうである。Uberしかないということで、呼び続けるもぼくたちの荷物の量を見てUberに逃げられる。1時間弱ほど待って、無事にUberに乗り込む。
Elenaの家に着き、鍵を受け取る。やっとアムステルダムの生活が始まる。夕飯にとアントワープで買ったフリチュールは、ビニールの中で湿気でベトベトになっていたが、それでもぼくにはとても幸せな味に感じた。
今こうやって書いているとUberを待ってる間とか、Uberの中とかでフィルチュールを食べればよかったと思うだろうが、あの時の精神状態はもうパンパンに膨れ上がっていたのだ。